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アラーニェの虫籠 を観てきた [レビュー] [映画]

注目のクリエイター、坂本サクがたった1人で制作する、
劇場用アニメ映画『アラーニェの虫籠』
https://www.ara-mushi.com/

という触れ込みで8/18から劇場公開され出したわけですが。

なんでも、
カナダ・ファンタジア国際映画祭ワールドプレミア&最高賞<今敏賞>
ノミネート作品らしい。

あ、ネタバレとか気にしないんで(*゚ω゚)ノ

んまぁ、個人的に、過剰にオススメされると観たかった映画とかでも
どんどん観る気が失せていくという天の邪鬼なもので、
ホラーアニメということだし、先に観ておこうと。
個人制作というアニメって割と好物ですしね。

ストーリは、
郊外の工場跡地に建つ巨大集合住宅で、
最近、女子高生の変死体が発見され、不可解な心霊現象が目撃されるなど、
いわくつきの噂が絶えない場所だった。
ここに引っ越してきた、気弱な女子大生りんは、
ある夜、救急車で搬送される老婆の腕から大きな虫が飛び出るのを目撃する――

という感じで、不動産屋さん、さすがにその物件を貸し出すには
あまりに嘘八百すぎんだろ・・・というマンションから始まる。
訴えられても勝てねぇんじゃね、的ななにか。

コミュ障のヒロインの女子大生「りん(CV:花澤香菜)」が
それでも文句が言えないでそのまま住むわけだけど、
いやぁ・・・さすがに女子大生一人で住むには、やばすぎるだろとヽ(´д`)ノ
ちょっと、いや、かなり思った。

しかし、りんが、老婆の腕から大きな「虫」が飛び出るのを目撃するが、
それが救急隊の人たちには見えてないっぽい。
またある日は、空を戦闘機っぽいのが飛び交い、それをでっけー甲虫が撃墜していく。
やがて、町が虫に占拠されていく・・・。

が。

次のシーンでは夢だったのかのように平穏な日常に。
ある日出会う女子高生と邂逅するも、とくに代わり映えしない日常風景。
しかし、この辺りから、観ているものが現実なのか悪夢なのか、
こっち側もわからなくなっていく。

得体の知れないにーちゃんや「心霊虫」なるものが出てきたり、
変にオカルトチックな科学技術が発展してる世界だし、
出てくる虫はでかいしと、どうも現実的感覚がおかしい。

まぁ、そういう世界観と言われればアニメなんだからいいんだけど、
観ている世界の立ち位置というものが、いまいち「不安定」とでも言えばいいのか。
なんかオカシイのだ。

さて。

人体から這い出る「虫」といえば、
古くから庚申信仰(こうしんしんこう)にある「三尸虫」という奴がいる。
中国の道教の説から様々な信仰が融合して今日に至るが、
基本的には、
「庚申」という日の夜に、睡眠中に体内から三尸虫(さんしちゅう)が逃げ出し、
その人間の「罪」を天帝に告げ口するんで、
その夜はそれを阻止するためにあがきましょう、という奴だ。

田舎とかいくと、道ばたに「庚申」と彫られた石碑があったりするが、
まさにその庚申信仰である。

閑話休題。
この映画を観て、それを思い出した。

もっとも、「三尸虫」と違って
こっちのは単なる化け物的、エイリアン的「虫」だけどな。

しかしである。

話が進むにつれ、なんかもうわけがわからなくなっていくのも事実。
観ている世界の立ち位置の「不安定」さが、いよいよ崩壊して、
これは劇中の「現実」を描いているのか、「悪夢」を描いているのか、
その境界がぶっ壊れているようで、観ているこっちもわけがわからん。

ただ、その世界は、幼い日の事故による「昏睡状態」に陥っていた状況で
観ている「悪夢世界」だったのだ、ということが明かされるのだが・・・。
目覚めた先は「どっちの世界」なのか、
「平和な世界」なのか、
「虫に占拠されている世界」なのか、
どっちが「現実」なのか、
「目覚めた」という現実は本当に「現実」なのか。

そして目覚めたのは「誰」なのか。

それらが曖昧模糊のまま終わる。
ちゃんと理解していけばわかるんだろうが・・・。
うん、1回観ただけじゃわかんねぇ\(^o^)/
面白かったけど、消化不良気味なのも否めない。



惜しむらくは、始まる前から襲われてた睡魔が酷くて、
最初の方はその睡魔と戦いながら観てたので、ところどころ記憶がぶつ切りになってることだ・・・。
不覚である。くっそぅ・・・

もう1回くらい観たいが近場の映画館ではやってないのがなぁ・・・(´д`)
公開館増やしてくれませんかね・・・。



劇場用アニメ映画『アラーニェの虫籠』
https://www.ara-mushi.com/
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